崖の上のポニョ原作・脚本・監督宮崎駿
さて、毎度毎度新しいけれどジブリ色はしっかりと残した素晴らしき映画でした。
もののけ姫から千と千尋にかけても変化がありましたが、
今回はその変化がソレより大きかった様に思います。
しかし、未だに
♪ポ〜ニョポ〜ニョポニョ女の子♪
が離れません…
思わず曲が聞こえてくるとどこであろうと
歌い出したくなります。
わ、罠なのか…?(; ̄Д ̄)
崖の上のポニョという題名ですが、
実はポニョよりも、3人の母(女性)が特に丁寧に描かれていた気がします。
(もちろんポニョも丁寧に描かれてますよ?下記参照(苦笑))
一人目は、宗介のお母さんの『リサ』
息子の宗介に「リサ」と呼ばれるお母さん。
親子でありながら宗介を友達の様に対等に扱い
二人の信頼関係が素敵な親子以上の関係でした。
二人目は、ポニョのお母さんの『グランマンマーレ』
ずっとポニョと離れていたけれど、
ポニョの事を良く理解し、リサと同様に娘を信じている。
やはり海そのものを具現化した様な偉大な人でした。
三人目は、宮崎監督のお母さんじゃないかと噂の『トキさん』
監督のお母さんをモデルにされたらしい、
普段は皮肉たっぷりなおばあちゃん
だけどそれは愛情の裏返しなんですよね。
口調は乱暴でも心は愛情で溢れているそんな素敵な人でした。
親が子を想う様子がとても素直に染みてくる…
母が子を信じて見守ってやる…
母の愛は海の様に深く広いのが本来の姿だと教えられるお話です。
さてさて、アニメーションの話をしましょうか!(笑)
まず今回はなんと言っても海のシーンが素晴らしい!!
思ってた以上の世界観でやられた!と思いました(笑)
良い意味で予想を裏切られました★
なんていうか…海テーマだから、
もっと透明感?のある画が出てくると思ったんですよ。
ですが、今回は手描きアニメーション。
まさに紙に描いた絵本の画が動いているそんな印象でした。
独特のマット感とでも言いましょうか…
そうだな…作画だけに関して言えばトトロに近いものを感じましたね。
ようやく主人公のポニョや宗介についてですが…
ワタシがくどくど言うよりも観てきて(笑)
誰にでも愛されるそんな子たちです。
さすが宮崎監督、愛される『動き』を熟知されてます(笑)
初めて観る人は、
ぜひ二人の細かい動き…何気なくて自然過ぎて見逃さない様
しっかり目を見開いて映画に臨んで欲しいですね。
最後に…
宮崎監督は企画意図の中で『神経症と不安の時代』という言葉を使われてます。
この言葉を見た時に、先日書いたスカイ・クロラで押井監督が伝えたかった
コトと根本が似ているなと感じました。
アニメーションの内容も表現方法も全然違うけどね。
それだけ今の私達の世界は自分が病んでいるという事にすら気付かず、
心が病んで苦しんでいる人がたくさんいるんじゃないかな…?
その病に気付かせたくて、治したくて頑張ってくれてる人たちも
同じ様にたくさんいるんだと
嬉しくも思いました。
実はこの二つのアニメだけでなく、
最近読んだ本にも同じ様な想いの込められたものを読んでいたので
余計にそう思ったのかもしれませんね。
笑いあり、感動あり。
どちらかと言うとオトナに観てもらいたい映画崖の上のポニョでした★
PR